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新刊『ピンクと青とジェンダー』石井国雄 著 田戸岡好香 著

¥1,980 税込

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「ピンクは女の子、青は男の子」という性別に基づく色分けは、トイレや更衣室、ファッションやおもちゃなど、私たちの日常の随所に見いだすことができる。しかし、この使い分けはそもそもどうして生まれたのか。また、本当に根拠がある色使いなのだろうか。そして実際に、女性はピンクを好み、男性は青を好んでいるのだろうか。

本書では、社会から文化にわたるさまざまな局面で自明視されている「ピンクは女の子、青は男の子」というステレオタイプな区分に疑問を投げかける。そして、色による性別区分の実態に迫るため、日本を含む各国でおこなわれたピンクと青の印象に関する実験の数々を紹介する。

その結果として、この固定観念や好みは決して先天的なものではなく、後天的、つまり私たちを取り巻く社会的・文化的な影響のもとで生じるのだと結論づける。そのうえで、色に関するジェンダーステレオタイプを乗り越えようとする近年の社会的実践にふれ、いたるところに潜在する慣習的な性差についても是正の必要性を訴える。

私たちにとって色とは何か。性差を、文化を、そして社会を方向づける強固なメカニズムの解体を試みる、社会心理学からのアプローチ。

目次
はじめに

第1部 基礎パート――ピンクと青の心理学

第1章 ピンクと青は誰の色?――ピンクと青の歴史と現代
 1 ピンクと青のイメージをめぐる歴史
 2 ピンクと青の現代
 3 色は心理に影響を及ぼすのか――色彩心理学の歴史的背景

第2章 ピンクと青に対するイメージ――「ピンクは女の子、青は男の子」なのか
 1 色のイメージと印象に関する研究
 2 色に関する認知――記憶のなかの色概念と属性概念との結び付き

コラム1 化粧が自分のイメージに与える影響

第3章 ピンクを身に着けた人は女の子らしい?――ピンクと青が印象に及ぼす影響
 1 ピンクと青が性別判断に及ぼす影響
 2 ピンクと青が印象に及ぼす影響
 3 ピンクと青が人々の判断や行動に及ぼす影響

コラム2 ピンクを身にまとった女性は「魅力的」なのか

第4章 ピンクを身に着けている私は女性らしい?――ピンクと青を身にまとうことの効果
 1 着衣と自己認知・行動との関係――着衣認知理論
 2 ピンクを身に着けると自己認知が変わるのか
 3 ピンクを着ていても俺は男らしい――ピンクへの反発
 4 ピンクは「女性らしい」職業のキャリア意識をアップさせる!?

コラム3 着衣認知研究の再現性

第2部 社会パート――社会を取り巻くピンクと青

第5章 本当に女の子はピンク、男の子は青を好むのか
 1 色の好みの発達的変化
 2 親の好みによる影響
 3 ピンクと青への好みとジェンダー・アイデンティティ
 4 学童期以降の色の好み

コラム4 ピンクと青の好みに関する本質主義

第6章 社会のなかの色とジェンダー
 1 社会のなかのジェンダーカラーの利用
 2 ジェンダーカラーの脱却に向けた企業の取り組み
 3 ジェンダーにとらわれない取り組みはどのように受け止められているか
 4 社会的ムーブメントとしてのピンク

おわりに

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