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新刊『ミドルエイジ・レズビアンの住まいとカミングアウト、これまでとこれから』河智志乃 著
¥2,420
一級建築士のレズビアンが、住まいとカミングアウトについて考え抜き、セクシュアル・マイノリティが安心して暮らせる未来を願って綴ったエッセイ。 「どこで、どう暮らし、どう生きていこう?」。50代の女性同性愛者が、自身のジェンダーアイデンティティとセクシュアリティ、さまざまな場面でのカミングアウト、そして同性パートナーと生きるありようを、住まいの変遷とともに綴ったストーリー。住宅建築業界で働く一級建築士として、自宅となる「ひとりの家」、その後パートナーと住まう「女性ふたりの家」を設計した経験から、建築のポイントや間取り図も随所に紹介。「結婚の自由をすべての人に」訴訟の原告でもある著者が、だれもが安心して暮らせる未来へ思いを馳せます。
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新本『言葉を失ったあとで』(信田さよ子・上間陽子著)
¥1,980
アディクション・DVの第一人者と、沖縄で若い女性の調査を続ける教育学者。現場に居続ける二人が真剣に、柔らかく、具体的に語る、「聞く」ことの現実。「聞くの実際」。アディクション・DVの第一人者と、沖縄で社会調査を続ける教育学者。それぞれの来歴から被害/加害をめぐる理解の仕方まで、とことん具体的に語りあった対談集。
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新刊『このクソみたいな社会で“イカれる”賢い女たち――理解されない苦しみ、女性のうつ病』(ハ・ミナ著、ワタリドリ訳)
¥2,420
SOLD OUT
うつ病を患う20,30代女性へのインタビューと分析を重ねた調査と対話が一冊に結実。 不安と憂うつの断片を集め、「うつ病」という名の苦しみを当事者の言葉で再定義する。医学的定義やスティグマを超えて、女性の苦痛の新しい歴史を描く、最も深く温かな探求。
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新刊『10代から考える性差別・性暴力──バカなフリして生きるのやめた』(仁藤夢乃著)
¥1,760
SOLD OUT
衣食住を満たすために、今日を生き延びるために、性を売る中高生がいる。これは世界のどこかではなく、現在の日本社会のなかで起きていることだ。JK(女子高生)などがなぜ性的に商品化されるのか。だれが性を買い、その構造をつくっているのだろうか。根本にある差別と暴力を問い、自分事として考えていくための入門書。
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新刊『国籍のゆらぎ、たしかなわたし』(木下理仁編著、安田菜津紀 ほか共著)
¥2,200
SOLD OUT
「わたし」にとって「国籍」ってなんだろう? 「わたし」たちは「国籍」とどう向き合えばよいのだろう? それを考えるためにはじまった手紙のやりとりは、硬直した線引の制度としてだけではない、多様な視点を開放した。在日コリアン、ハーフ、難民、無国籍……。異なるルーツや生まれ育ちをたずさえて「ともに生きる」ための土台を模索する。「わたし」と「国籍」の関係を考え、探る6編のダイアローグ。
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新刊『男女の進学格差はなぜ埋まらないのか?』(中西祐子著)
¥748
今の日本は、先進諸国で大学進学の男女格差が最も大きい国だ。それはなぜなのか。学校の日常場面での「隠れたカリキュラム」やペアレントクラシー(親の教育期待・教育投資)に見られる男女間格差、大卒女性の学歴やスキルが低く評価される労働市場の問題など、国際統計を含む多彩なデータから社会のあり方を検証する。
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新刊『ひれふせ、女たち ミソジニーの論理』(ケイト・マン著、小川芳範訳)
¥3,520
「女性嫌悪」とされるミソジニーとは何か? 家父長制を維持するための「魔女狩り」のメカニズムを明らかにする 革新的なフェミニズム思想のベストセラー 「ミソジニー」についての初めての研究書であり、フェミニズム思想を刷新した注目作がついに翻訳。 なぜアメリカ大統領選でドナルド・トランプがヒラリー・クリントンをおさえ勝利したのか? なぜ性犯罪をおかした男性は免責される傾向にあるのか? なぜ「インセル」による女性の殺人事件が起こるのか? なぜ女性の証言は信用されないのか? なぜ堕胎を理由に女性は罰せられるのか。 なぜ戦時中の虐殺において、レイプがかならず含まれるのか? なぜ女性たちはいつも「与える」ことを期待されるのか? 社会生活と政治の中にある「ミソジニー」を、分析哲学的アプローチで探究することで「ミソジニー」を定義し直し、それがどのように機能しているか明らかにする。
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新刊『反乱は続いている 祖母・母・娘たちのフェミニズム』ファニー・アンビョーンソン他 著 よこのなな 訳
¥2,530
“誰もが生きやすい国”をめざして、 長い長い、道のりがあった 世界一の「平等の国」といわれるスウェーデン。この国に生きた女性たちは、家事、仕事、育児、それから人間関係のいくつもの困難に、どう向き合い、乗り越えてきたのだろう――国を超え、世代を超えて引き継がれる、「思いやりと工夫」の知恵、そして「反乱と変革」を続けていくための実践がつまった、全ての生活者におくる「生き方」集。 スウェーデン発、3世代の女性たちの 話したかったこと、話せなかったこと 装幀:北田雄一郎 「わたしたちがまだ生まれてもいなかった頃、数多くの女性と数少ない男性が闘っていました。そのひとたちに会いたかった。ずっと昔、変化を起こすためにはなにが大切だったのかを尋ねたかったのです。多くのひとがいまも闘っています。(…) この作業のあいだ、わたしたちは尋ねあってきました。フェミニストの闘いって、ほんとのところなんなんだろうね、と。バリケードの上や歴史の教科書の中に姿が見えるひとたちだけが、フェミニストなんだろうか。それとも、だれかのおばあちゃんだってそうなんだろうか。探してみると、闘いはさまざまな場所で見つかりました。洗濯小屋の中で、国会の中で。デモ行進の中で、保育所で。(…) この本に協力してくれたのは、三世代の女性たちです。全員が、それぞれに違う時代や違うかたちではあるけれども、自分の性別のせいで制限されていると感じた経験を持っています。インタビューや会話、エッセイの中で、そのひとたちと出会ってください。」(本書「まえがき」より)
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新刊『クィアのカナダ旅行記』水上文 著
¥1,760
日本の同性カップルが「難民認定」された国で、 わたしが手にしたたくさんの問い、そして言葉。 日本と違って20年前から同性婚ができて、「LGBTQ先進国」と言われるカナダ。先住民や有色人種への差別が残り、パレスチナ解放をめぐって揺れ動いてもいるカナダ。二度の滞在をもとに、そしてバックラッシュが強まる日本の政治的状況を踏まえながら、その今を記録した著者初のエッセイ集。 “わたしたちはここにいる、わたしたちはクィアだ――でも、どうしたら伝わるだろう? 目の前に存在しているにもかかわらずしばしば「見えない」存在にされてしまう/「見えない」存在であることを強いられてしまう時、確かに「ここにいる」と、どうしたら伝わるのだろう。わずかな時間ではあるもののカナダに滞在している間、そして日本に帰ってきてからずっと、わたしは「見える/見えない」存在について考えているような気がする。”(本文より) この旅行記は、ひとりのクィアの経験を綴ったにすぎない。それでも、そのひとりの経験になんとか「言葉」を与え、分かち合うことを通じて、見えてくるものがあるはずだ。
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新本『アートとフェミニズムは誰のもの?』村上 由鶴 著
¥1,078
SOLD OUT
アートとフェミニズムは少なくない人びとから、よく見えていないのです。「よく見えていない 」とは、見ていて良い気がしない、というのもありますが、どちらかと言うと、そこにあることはわかっているのだけど、見通しが悪くてその実態がよく見えないということです。いわ ば、アートとフェミニズムは、(中略)入門したくてもしにくい「みんなのものではないもの」なのです。 (「はじめに」より) もともと、「みんなのもの」になろうとするエネルギーを持っているアートとフェミニズム。現代社会では両者に対する理解の断絶が進んでいる。この状況に風穴を開けるには――。美 学研究者による新しい試み。
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新本『私は男が大嫌い』ポーリーヌ・アルマンジュ 著 中條千晴 訳
¥1,650
SOLD OUT
男嫌い(ミサンドリー)で、何が悪いの? 怒りたい私たちのための、禁断の書。 「もう、優しくて感じのいいフリをして時間とエネルギーを無駄にするのは嫌だ」 政府の「警告」を受けたことで話題騒然、異例の大ヒット。 世界中の“男嫌い”たちが愛読する、フランス発のフェミニズムエッセイ。
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新本『欲望の鏡 つくられた「魅力」と「理想」』リーヴ・ストロームクヴィスト 作 よこのなな 訳
¥1,980
SOLD OUT
「なりたい自分」を求めてSNSを彷徨う現代人を描く! “多様”な人生が当たり前に映し出されるネット時代、 「美しさ」「魅力」「欲望」はどこからきて、これからどこへ向かうのか? スウェーデン発のグラフィックノベル 世界で最も読まれている作家の、「美しさ」をめぐる哲学的コミック!
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新刊『産む権利/産まない権利 リプロダクティブ・ライツの現在』ジェンダー法政策研究所・辻村みよ子・糠塚康江・大山礼子・二宮周平 著
¥1,980
SOLD OUT
身体と、法・政治の〈いま・ここ〉をひもとく 日本において、「産むこと/産まないこと」をめぐる「性と生殖の自己決定権(リプロダクティブ・ライツ)」は、どう法律・政治過程と関わり合ってきたのか――リプロダクティブ・ライツを否認する条項の存在、避妊ピルや中絶薬の普及の遅れなどが政治的課題として意識され、生殖補助医療への法的対応も迫られている今、あらためて、「個人的なこと」が「政治的なこと」であるという原点に立ち戻る。 性と生殖の権利の意義と歴史、国内外の制度の理解を通して、〈これから〉を考える
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新刊『Amy's Kitchen 山田詠美文学のレシピ』文 山田詠美 料理 今井真実
¥2,860
SOLD OUT
今年でデビュー40周年を迎える小説家・山田詠美のデビュー作から2020年代の最新作までの作品に登場する料理を、人気料理家の今井真実がレシピで再現したフルカラーの贅沢な一冊。 『ベッドタイムアイズ』『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』『放課後の音符』『ぼくは勉強ができない』『A2Z』『風味絶佳』『珠玉の短編』『血も涙もある』『肌馬の系譜』ほか、熱血ポンちゃんシリーズのエッセイを含む22作品分の料理を年代ごとにセレクトし、たっぷりの引用とともに紹介します。巻末には山田詠美による書き下ろしエッセイ「おいしい顔って……」、著作リストを収録。年代順の構成で、山田詠美クロニクルとしても楽しめます。
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新刊『エトセトラ VOL.13 クィア・女性・コミュニティ』
¥1,540
「わたしたち」の場づくり、コミュニティ、言葉をアーカイブする。 ウーマンリブから生まれたレズビアン・コミュニティ、伝説のレズビアン&バイセクシュアル雑誌、そして、Xジェンダーの語りや、様々なセクシュアルマイノリティの集まれる場所……。 フェミマガジン13号目は、「LGBTQ」から消されてしまいがちな女性やノンバイナリー/Xジェンダーの人々による、場所づくりや運動を記録する特集号。多数のインタビュー、寄稿、読者投稿「自分の存在を消されたと感じたことはありますか?」など。 ーーーーーーーーーー 目次 特集:クィア・女性・コミュニティ 特集のはじめに 【寄稿】 杉浦郁子 「女の解放」から「レズビアンの解放」へ ――1970年代半ばから80年代の首都圏におけるレズビアン運動の変容―― 赤枝香奈子 「レズビアン」の連続性と非連続性――清岡純子のレズビアニズム 萩原まみ 「『フリーネ』と『アニース』~バイセクシュアルのわたしが読みたかった雑誌」 岡田実穂 クィア・コミュニティにおける性暴力を可視化する 森あい あるクイアの、阿蘇での10年 ティーヌ 自分と出会うための読書 しゃおはー 『おばあちゃんのガールフレンド』が開いた私の物語 【インタビュー】 若林苗子「ウーマンリブからつながった、レズビアン・フェミニズム」 原ミナ汰「失敗や挫折の積み重ねから生まれた、Xジェンダー/ノンバイナリーの大事な場所」 大江千束「属性だけで一般化せず、対話していくことから始める」 長村さと子「セクシュアリティや年齢、国籍を気にすることなく、誰でも来られる場所をつくる」 パフスクール山賀沙耶・安田恵実「レズビアンの歴史をつなぎながら、コミュニティを広げていく」 【座談会】 あきら✕さときん✕にしむら「私たちの『レズビアン・コミュニティ』 そして、ターリさん」 【読者投稿】 自分の存在を消されたと感じたことはありますか? 特集のおわりに ******************** 【寄稿】 前野久美子 〈地方の〉本屋のアクションの〈つらなり〉 牧野雅子 医大生による強制性交等事件の無罪判決から考える 小川たまか No信仰、YESシスターフッド BBD騒動から考えた構造の中の私たち 鈴木裕子 (書評)『帝国主義と闘った14人の朝鮮フェミニスト 独立運動を描きなおす』 朝鮮人女性独立運動家の群像が生き生きと描きだされる 【漫画】 とれたてクラブ ムダ毛人権奥義フェミミーミ・ミーミミ 【フェミレポート】 黒田理沙 だれのフェミニズム? 【活動を記録する】 第一回私のからだデモ 【連載】 編集長フェミ日記 2025年2月〜3月 76 北京会議の前と後〜SRHR30年の足跡を探して〜 最終回:北京会議30周年! 第69回CSW69/北京+30に行ってきた! 福田和子 寝た子を起こして、仲良くごはん 第三回 「同和」という言葉をたどる 川﨑那恵 アーティストのフリースペース no.003 super-KIKI 私のフェミアイテム 13 金明和 NOW THIS ACTIVIST vol.12 uhi[鄭優希] etcbookshop通信 ーーーーーーーーーー ✳︎特集編集 水上文(みずかみ・あや) 1992年生まれ。文筆家・批評家。書評・文芸批評等の執筆に加え、ジェンダー・セクシュアリティに関連したエッセイも執筆。「文藝」で文芸季評、丸善雄松堂「學鐙」で文芸季評、「朝日新聞」で「水上文の文化をクィアする」を連載中。また「SFマガジン」で「BL的想像力をめぐって」を瀬戸夏子と共同連載中。単著に『クィアのカナダ旅行記』(柏書房)、企画・編著に『われらはすでに共にある 反トランス差別ブックレット』(現代書館)。
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新刊『問題だらけの女性たち』(ジャッキー・フレミング著、松田青子訳)
¥990
女の脳は小さい? 女が考えると生殖器がダメになる!? 19世紀の女性たちがいかにバカバカしい迷信と固定観念に苦しめられたか、ユーモアと皮肉炸裂で描くイギリス発ジェンダー絵本! 笑うに笑えない、19世紀ヴィクトリア朝の「大問題」な女性観。何をするにも「問題」があると決めつけられ、「歴史のゴミ箱」に捨てられた女性たちをすくい上げる! ジャッキー・フレミングの手にかかると、皮肉とユーモアは最高の武器になる。 昔も今も、この世界のおかしなところは、こんな風に笑いのめしてやらないと。 ――松田青子
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新刊『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち 〈民族浄化〉の原因はどこにあるのか』(早尾貴紀著)
¥2,750
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パレスチナ/イスラエル問題を「自分のこと」として考えるために ガザのジェノサイドを許容するこの世界は、さらにそうした破壊的暴力を「正義」の名のもとに行使することを支持する欧米日は、そうした帝国の側の住民である「日本のわたしたち」は、いったい何者なのか。それこそが最も問われるべきことである。(「はじめに」より) 国際法に明確に違反する虐殺であるにもかかわらず、「停戦」まで長すぎる月日を要し、さらにいまだ続くイスラエル軍によるガザ侵攻。 イスラエル建国を支持し、その筆舌に尽くし難い暴力を黙認し続けてきた欧米諸国の責任が問われる現在、かつて東アジア史におけるグレート・ゲームに名乗り出た帝国日本との関わりを起点に、国際的な植民地主義の負の遺産を検証する。そして、ユダヤ人国家・イスラエル建設の発想はどのように生まれ、知識人たちはどのように正当化/批判してきたのか、思想史の観点からも経緯を追う。 社会思想史研究者であり、パレスチナ/イスラエル問題にかかわってきた著者によるこれまでの主な対談のほか、また南アフリカ現代史の研究者・牧野久美子さんと植民地期および解放期における在日朝鮮人の生活史/ジェンダー史研究者・李杏理さんとの新規鼎談も収録。
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新刊『小名浜ピープルズ』小松理虔 著
¥2,530
SOLD OUT
東日本大震災と原発事故から10年。魅力的な地元の人々と話し、綴った、災間を生きるすべての人へ捧ぐ渾身の初のエッセイ 東北にも関東にも、東北随一の漁業の町にも観光地にもなりきれない。東日本大震災と原発事故後、傷ついたまちで放射能に恐怖し、風評被害は受けたが直接的被害は少なかった、福島県いわき市小名浜。著者は、この地で生まれ育ち〈中途半端〉さに悶えながら地域活動をしてきた。当事者とは、復興とは、原発とは、ふるさととは――10年を経た「震災後」を、地元の人々はどう捉え暮らしてきたのか。魅力的な市井の人々の話を聞き、綴った、災害が絶えない世界に光を灯す、渾身の人物エッセイ。 目次◉「震災10年」と名物女将が守るチーナン食堂/処理水放出と海辺のまちの生業/老舗温泉旅館に生まれた原子力災害考証館/楢葉ルーツの解体業者がつくる未完の映画館/若き作家と響き合う常磐炭鉱の念/「被災地」であり、「被災地」でなかった双葉高校で/復興工事の現場から手繰り寄せる線/「そこにいく」から始まることーアシスタントの〈イチエフ〉視察記/流転する記者と重ね合う〈ふるさと〉/博覧強記の先輩と見渡す複数ある世界/我が子と語り合う、10万年後のこと
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新刊『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』(飯田一史著)
¥1,320
かつて本屋は「帰り道にふらっと寄る」場所だった。だが、いつのまにか町から本屋の姿はなくなり、「わざわざ行く」場所になってしまっている。いったいいつから、どのようにして、本屋は消えていったのか? 本書では、出版社・取次・書店をめぐる取引関係、定価販売といった出版流通の基本構造を整理した上で、戦後の書店が歩んだ闘争の歴史をテーマごとにたどる。 公正取引委員会との攻防、郊外型複合書店からモール内大型書店への移り変わり、鉄道会社系書店の登場、図書館での新刊書籍の貸出、ネット書店の台頭――。 膨大なデータの分析からは、書店が直面してきた苦境と、それに抗い続けた闘争の歴史が見えてくる。「書店がつぶれていく」という問題の根幹を明らかにする一冊。
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新本『1980年、女たちは「自分」を語りはじめた』(河野貴代美著)
¥2,200
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「このひとがいなかったら、日本にフェミニストカウンセリングはなかった。 最後の著書になるかもしれないと、明かされなかった秘密を今だから語り残す。」 ――上野千鶴子(社会学者) 母、妻としての役割しか求められない女性たちの心理的虚しさは、贅沢な悩みとして取りあってもらえず、夫からの暴力は夫婦間の問題として軽く扱われていた。セクハラという言葉はなく、痴漢は女性に隙があったと責任を転嫁された。1980年とはそんな時代だ。 フェミニストカウンセリングは、「苦しいのは、あなたが悪いのではない」と女性たちへ「語り」を促し、社会の変化を後押ししてきた。 「ノー」を言う、自己主張をする、「自分」を伝えるためにもがいた、連帯の土台。 女性たちが語り、聞いてもらえるカウンセリング・ルームをはじめて作った創始者がエンパワーメントの歴史をひもとく。
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新刊『お寺に嫁いだ私がフェミニズムに出会って考えたこと』(森山 りんこ著)
¥1,980
SOLD OUT
「救い」は仏様でなくフェミニズムがくれた 「お寺のおくさん」は献身して当たり前? お坊さんと結婚して飛び込んだ仏教界は違和感だらけ。モヤモヤの日々に救いをくれたのは仏様よりもフェミニズムだった。日本のお寺の持続可能性を問いかける当事者エッセイ。
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新刊『仕事文脈 vol.26』
¥1,320
すべてのゆかいな仕事人のためのリトルマガジン『仕事文脈』、26号の特集は「みんなで生き残る」「つくる→めぐる→つくる→」の2本。誰かが勝つと誰かが負ける?どんな選択にも犠牲はつきもの?本当にそうなんだろうか。つくることで生まれること、つながっていくこととは。これらについて考え、多くの声を集めました。
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新刊『現代中国女性のライフコース 一人っ子世代の親子関係と家族意識を読み解く』陳予茜 著
¥3,300
SOLD OUT
1979年に導入された一人っ子政策のもとで生まれ育った女性たちは、中国社会にとってどのような存在なのか。彼女たちは、家族とどのような関係を築き、自分の人生をどう切り開いているのか。 40人の一人娘へのインタビューから、就職から恋愛、結婚、育児、家族との関係の現実までを丁寧に描き出す。そして、男性を優位に置く中国の家父長制規範や市場経済での差別に直面しているため、一人娘とその親たちが「家族」という単位でその厳しい社会を生き抜こうとしていることを明らかにする。 いまでも「皆婚社会」で結婚規範が強く、一方で高齢者や子どもへの公的な支援が少ない中国で、女性たちがジェンダーの不平等やケアの個人負担などの様々なプレッシャーに向き合い、家族と連携して自身のライフコースを築く姿を浮き彫りにする。
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新刊『ピンクと青とジェンダー』石井国雄 著 田戸岡好香 著
¥1,980
SOLD OUT
「ピンクは女の子、青は男の子」という性別に基づく色分けは、トイレや更衣室、ファッションやおもちゃなど、私たちの日常の随所に見いだすことができる。しかし、この使い分けはそもそもどうして生まれたのか。また、本当に根拠がある色使いなのだろうか。そして実際に、女性はピンクを好み、男性は青を好んでいるのだろうか。 本書では、社会から文化にわたるさまざまな局面で自明視されている「ピンクは女の子、青は男の子」というステレオタイプな区分に疑問を投げかける。そして、色による性別区分の実態に迫るため、日本を含む各国でおこなわれたピンクと青の印象に関する実験の数々を紹介する。 その結果として、この固定観念や好みは決して先天的なものではなく、後天的、つまり私たちを取り巻く社会的・文化的な影響のもとで生じるのだと結論づける。そのうえで、色に関するジェンダーステレオタイプを乗り越えようとする近年の社会的実践にふれ、いたるところに潜在する慣習的な性差についても是正の必要性を訴える。 私たちにとって色とは何か。性差を、文化を、そして社会を方向づける強固なメカニズムの解体を試みる、社会心理学からのアプローチ。 目次 はじめに 第1部 基礎パート――ピンクと青の心理学 第1章 ピンクと青は誰の色?――ピンクと青の歴史と現代 1 ピンクと青のイメージをめぐる歴史 2 ピンクと青の現代 3 色は心理に影響を及ぼすのか――色彩心理学の歴史的背景 第2章 ピンクと青に対するイメージ――「ピンクは女の子、青は男の子」なのか 1 色のイメージと印象に関する研究 2 色に関する認知――記憶のなかの色概念と属性概念との結び付き コラム1 化粧が自分のイメージに与える影響 第3章 ピンクを身に着けた人は女の子らしい?――ピンクと青が印象に及ぼす影響 1 ピンクと青が性別判断に及ぼす影響 2 ピンクと青が印象に及ぼす影響 3 ピンクと青が人々の判断や行動に及ぼす影響 コラム2 ピンクを身にまとった女性は「魅力的」なのか 第4章 ピンクを身に着けている私は女性らしい?――ピンクと青を身にまとうことの効果 1 着衣と自己認知・行動との関係――着衣認知理論 2 ピンクを身に着けると自己認知が変わるのか 3 ピンクを着ていても俺は男らしい――ピンクへの反発 4 ピンクは「女性らしい」職業のキャリア意識をアップさせる!? コラム3 着衣認知研究の再現性 第2部 社会パート――社会を取り巻くピンクと青 第5章 本当に女の子はピンク、男の子は青を好むのか 1 色の好みの発達的変化 2 親の好みによる影響 3 ピンクと青への好みとジェンダー・アイデンティティ 4 学童期以降の色の好み コラム4 ピンクと青の好みに関する本質主義 第6章 社会のなかの色とジェンダー 1 社会のなかのジェンダーカラーの利用 2 ジェンダーカラーの脱却に向けた企業の取り組み 3 ジェンダーにとらわれない取り組みはどのように受け止められているか 4 社会的ムーブメントとしてのピンク おわりに