
新刊『大切なことはDIVAが教えてくれた』富岡すばる 著
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もともとオペラ歌手を指し、「わがままな女性」への揶揄としても使われてきた「DIVA」は、近年では女性歌手に敬意をもって使われる言葉へと変化している。本書では、ヒット曲を次々に発表しながら、女性差別や人種差別、LGBTQ差別に抗い、音楽を通して主張しつづけている10人のDIVAを取り上げる。
「大切なことはDIVAが教えてくれた」。「FRaU」や「CINRA」に寄稿する人気ライターが、これまで聴いてきたDIVAの楽曲を紹介しながら、エンパワーメントされた経験をつづり、彼女たちの曲やスピーチを通して気づいたミソジニーやルッキズム、家族の存在について思いを書く。
自己表現を恐れないでと鼓舞するマドンナ、孤独について歌い続ける浜崎あゆみ、「いい子であれ」という抑圧と闘うテイラー・スウィフトほか10人の魅力に迫り、DIVAを追い続けたこれまでを振り返る。音楽とDIVAスピリットに彩られた書き下ろしエッセー集。
目次
まえがき
第1章 ゲイというプライド――マドンナ
自分自身へのカミングアウト
「自分自身を表現して」という言葉
フェミニズムとの出合いと男らしさの呪い
LGBTQアクティビズムとの共闘
プライド月間に寄せて
第2章 終わりのない孤独――浜崎あゆみ
孤独を歌うあゆ
「居場所を探して街をさまよう少女たち」のロールモデル
全曲本人作詞によるライフソング
セクシュアルマイノリティーへのエンパワーメント
消えない孤独とともに生きること
第3章 血も戸籍もつながっていない家族――ピンク
SMバーでみた男女のポジション
身内という存在について考えさせられたコロナ禍
ピンクが見せる2つの「家族」
僕にとっての「家族」というもの
第4章 愛せない容姿を抱えて――ビヨンセ
3回やっても満足できなかった整形
「手術が必要なのは魂のほう」と歌う「Pretty Hurts」
ルッキズムが引き起こす痛み
ゲイ男性であることとルッキズム
差別される側から差別する側へ
自分自身に幸せを感じているか
第5章 自分のなかのミソジニ――テイラー・スウィフト
女性のほうが楽に稼げる?
「いい子(Nice girl)」でいること
カントリー音楽界の保守性
「ビッチ」という烙印
無意識のミソジニー、捨てられなかったホモフォビア
僕はゲイ差別をするゲイだった
第6章 アイドルへの崇拝と絶望――ブリトニー・スピアーズ
自分を忘れるための「アイドル」
初めて好きになったアイドル、ブリちゃん
同世代のロールモデルとしてのアイドル
すべてがエンタメとして「消費」される恐ろしさ
アイドルとの同化をやめる
第7章 神様はかつて男性だった――アリアナ・グランデ
「神は女性」というカルチャーショック
「天のお父様」へのお祈り
固定観念へのアンチテーゼ
キリスト教とセクシュアルマイノリティーへの抑圧
僕にとっての神様とは
第8章 愛しているけど嫌いという自己矛盾――ホイットニー・ヒューストン
「矛盾している」ことへの恐れ
歌手ホイットニー・ヒューストンが内包する矛盾
彼女は嘘をついていなかった
I'm Every Woman――私はあらゆる女性
第9章 愛国心なき者――レディー・ガガ
ここに残るための、たった一つの理由
この国に生きるゲイとしての無力感
「日本がいやなら海外に行けばいい」
自分たちにとっての「国歌」
ルールを破ることではなく、自分なりのルールを作ること
第10章 「母」が受けるバッシング――松田聖子
痛みを伴う、自由の体現
アイドルから「スキャンダルの女王」へ
キャリアも夢も追いかける母親像
松田聖子と母というDIVAの原風景
プレイリスト
あとがき
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