新本『美は乱調にあり』瀬戸内 寂聴著
¥1,188 税込
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「美はただ乱調にある。諧調は偽りである。」(大杉栄)。 瀬戸内寂聴の代表作にして、伊藤野枝を世に知らしめた伝記小説の傑作が、文庫版で蘇る。
店主Sがフェミニズムを知ったのは、同じ著者による『青踏』を高校生の時に読んだのがきっかけでした。『青踏』を読んで、いちばんうっとおしい……と思ったのは伊藤野枝。自我が強い、周りの迷惑を考えずに思った道を突進する、当然の結果としてたくさんの人を傷つける……。
のですが、いちばん魅かれてその生涯を追いたくなったのもまた野枝だったのです。おそらく最初に「嫌」と思ったのは同族嫌悪的なところもあったのかなと今は思います。私も猪突猛進、周りの迷惑をかえりみない、挙句の果てにたくさんの人を傷つけてきました。もちろん自分もケガだらけ、あざだらけではあるのですが……。
そして自分にはなく野枝にはあったもの、それは社会を変えようとするとてつもない行動力。「畳の上では死ねないと覚悟している」ってかっこよすぎませんか。
自らの予測通り畳の上では死ねず、関東大震災の混乱の中で憲兵隊に殺害されてから今年で100年。伊藤野枝について知りたいという人にぴったりの本です。類書はほかにもたくさんありますが、野枝の娘たちに直接会っていたり、甘粕大尉を直接知る人に話を聞いたりしているこの本が、店主Sにはいちばん面白かったです。
続編『諧調は偽りなり』もKanin実店舗にありますのでぜひ(愛読しすぎてボロボロなので50円です)。
古本で仕入れるとすぐなくなってしまっていたこちら。このたび新本を入荷しました。続編の『諧調は偽りなり』とあわせてお読みください。
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