新刊『女たちがつくってきたお酒の歴史』マロリー・オメーラ 著 椰野みさと 訳
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古代からず~っと、世界のいろんなところで、
お酒とお酒の文化は、女性たちがはぐくみ発展させてきたのです。
人間の歴史はいつでも「酒」とともにあった。あまり知られていないことですが、じつはその「酒」はいつの時代でも「女性」とともにあったのです。
発酵食品である「酒」は、飲料できる水もなく栄養事情の厳しい古代から、「食料」のひとつとして世界各地で女たちがつくってきました。古代メソポタミアでは酒の醸造は女たちの仕事でした。そして酒は進化していきます。中世の修道女はホップを加えたビールを生み出し、女性錬金術師が蒸留の技術を見出しています。世界のいたるところで、女たちが酒の製法を守り伝え、その愉しみ方もどんどん広め、豊かな飲酒文化をはぐくんできました。
ところが、酒と飲酒文化が発展し女性の存在感が増して経済力を生み出すようになると、男たちが取り上げて女たちを排除しようとする。中世では酒をつくり愉しむ女たちに「魔女」のイメージがかぶせられたといいます。でも、繰り返されるあの手この手の抑圧を闘い抜いて活躍した女傑たちはつねに存在していたのです。
古代から中世、近世、現代、そして21世紀の現在にいたるまで、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アメリカ大陸、アジア、そして日本も含めた「女と酒」の知られざる世界史を、時系列に沿ってキーパーソンとなった女性たちの活躍を中心に、豊かなエピソードと軽快な辛口ユーモア満載でたどったユニークな一冊です。
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