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新刊『母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き』(信田さよ子著)
¥858
SOLD OUT
「同居は当然」「将来ママの墓守は頼むわ」…。 親の期待に苦しみながら必死にいい娘を演じる女性達。それが「墓守娘」だ。 進学、就職、結婚、介護……そして墓守まで。 どこまでもついてくる母から、どう逃げおおせるか。 文庫化にともない、 母娘問題は解決できるのか、解決するにはどうすればいいのかを、 具体的な手段とともに論じる新章「解決方法はあるのか」。 さらに、文芸評論家の三宅香帆氏による解説「信田さよ子という名の地図」を追加。 臨床心理士が、悩める全ての女性に贈る究極の〈傾向と対策〉。
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新刊『柚木麻子のドラマななめ読み!』柚木麻子 著
¥1,980
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「私は日本のドラマによって作られてきた」 フェミニズム、シスターフッド、エイジング、LGBTQ……稀代のドラマ好き作家・柚木麻子が『東京ラブストーリー』から『虎に翼』まで、時代を彩ってきた作品のエッセンスを縦横無尽に語り尽くす! 2014年から10年以上にわたって続く『anan』の連載が待望の書籍化! ドラマ好きとして知られる作家・柚木麻子が国内ドラマの軌跡や、女性像の変遷、日本社会の変化(と変わらなさ)を、時に真摯に、時にコミカルに、時に私的に描き出す。 主に放送中の国内ドラマについて綴る同連載は、柚木ならでは視点によって、テレビドラマを「ななめ読み」! フェミニズムやシスターフッド、エイジングといった柚木の小説に通底する主題から、自己啓発やスクラップブック、はたまた金田明夫という名バイプレイヤーまで多種多様なテーマのもと過去作にも言及し、ドラマ愛に満ちた評が展開される。 書籍化にともない、自身の文章や、取り上げた作品、その出演俳優について、2024年現在の視点から振り返る新規テキストも収録。日本のドラマや俳優の魅力、面白さ、そして変化(やその予兆)が綴られる。 『anan』の連載以外にも、ファンとして、元脚本家志望者として、そして原作者として、ドラマや俳優について綴ったエッセイを収録。『逃げるは恥だが役に立つ』『エルピス―希望、あるいは災い―』『虎に翼』といった近年話題となった傑作から、『東京ラブストーリー』『ロングバケーション』『すいか』といった記念碑的作品まで、柚木麻子が縦横無尽に語り尽くす。 [本書で扱う主な作品] 『失恋ショコラティエ』『東京ラブストーリー』『アラサーちゃん 無修正』『地獄先生ぬ〜べ〜』『問題のあるレストラン』『すいか』『ハウス・オブ・カード 野望の階段』『恋仲』『ロングバケーション』『トミーとタペンス―2人で探偵を―』『武道館』『ゆとりですがなにか』『営業部長 吉良奈津子』『逃げるは恥だが役に立つ』『カルテット』『やすらぎの郷』『監獄のお姫さま』『眠れぬ真珠〜まだ恋してもいいですか?』『獣になれない私たち』『人生が楽しくなる幸せの法則』『きのう何食べた?』『凪のお暇』『少年寅次郎』『愛の不時着』『その女、ジルバ』『大豆田とわ子と三人の元夫』『彼女はキレイだった』『日本沈没―希望のひと―』『真夜中にハロー!』『メンタル強め美女白川さん』『六本木クラス』『エルピス―希望、あるいは災い―』『作りたい女と食べたい女』『今夜すきやきだよ』『日曜の夜ぐらいは…』『真夏のシンデレラ』『コタツがない家』『セクシー田中さん』『婚活1000本ノック』『推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~』『虎に翼』など
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新刊『仕事文脈 vol.25』
¥1,320
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特集1:どう、集まる? ばらばらの人たちが集まる 駅前で、会社で、公園で、オンラインで これまでと違うやり方で 集まる意味はどこにある? 同じ場所にいなくてもいい? 問いながら試す「集まる」のいろいろ 集うことを妨げる諸々のバリアたち 近藤銀河 場所じゃなくて居場所 鷹取愛 こんな風にも集まれる ―本読みデモ、ひとり街宣、ケアケア反省会 同志で集い、働く シスターフッド書店 Kanin/城山コーヒークラブ(SCC)/platform3 本と集まる 中岡祐介(三輪舎、本屋・生活綴方)/関口竜平(本屋lighthouse)/松村貴樹(インセクツ) コラム1:群山ブックフェアレポート/コラム2:ブックフェス始めてみた(Books&Something) 会議って何やってるんですか? 寺に集まる/寺に集める 渡邉英心さんインタビュー 実際に集まってみました 仕事文脈ピクニックレポート 特集2:ふつうに複業 物価と賃金のバランスがおかしい 暮らせないから、ふつうに複業 リスクヘッジ、自己実現、ライフワークとライスワーク…… 忙しいけど楽しい日もある だからこそややこしいのかも 「面白い」と「仕方ない」に挟まれた、複業の現在 いくつかのバイトと個人事業主を複業している私から苦しみの吐露を 山本佳奈子 わかりやすくなりたくない。 松本伸哉(ホホホ座/浄土寺センター) アンケート どんな複業していますか?―クリエイティブ職編― 非常勤講師匿名座談会 ◎連載 【新連載】文脈レビュー 演劇/映画/漫画/小説/エキシビジョン 仕事回文 杉野あずさ・みりんとおさとう 男には簡単な仕事 ニイマリコ 40歳、韓国でオンマになりました 木下美絵 虹色眼鏡 チサ/さようならアーティスト 「聞く」という仕事 辻本力 無職の父と、田舎の未来について。 さのかずや 文脈本屋さん blackbird books ほか
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新刊『エトセトラ VOL.12 特集:戦争をやめる』
¥1,540
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「止(と)めようとしたのに」と、あとから言いたくない。 いま、ここで戦争を拒むフェミニストたちの意思表示号。 パレスチナへのジェノサイドはいまだ終わらず、ロシアのウクライナ侵攻は続き、日本は沖縄を破壊しつづけ、各地で軍事化を進めている。フェミマガジン12号目は、これまで戦争を記憶し記録し、共に生きるために暴力に抗ってきたフェミニストたちの行動と言葉を集める。 戦争と女性史、軍事化にとりこまれるジェンダー問題、アートや詩で闘う表現者たち、各地で反戦活動するアクティビストたちの連帯の可能性など。戦争と地続きでしかないこの日常において、それぞれの「反戦」をつなげる特集号。論考、エッセイ、インタビュー、読者投稿ほか。
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新本『おまえが決めるな! 東大で留学生が学ぶ 《反=道徳》フェミニズム講義』 嶋田美子著
¥2,420
東大駒場で留学生たちが目を輝かせたゼミを一挙に収録。 お仕着せの《平等》にNoを突きつけ、《よい子の女性運動》と訣別する、 アートと叛逆のフェミニズム講座。(白順社 内容紹介より) 刊行日 2023年4月25日 全256ページ
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ZINE『るるるるんvol.5ーかかとー』
¥1,500
住む場所も年齢も仕事も境遇も特に共通点のない三人が、「お題」をもとに小説を書く文芸ユニットるるるるん。 vol.5のお題は「かかと」。 ひとつの言葉から発想し、三者三様の世界観をもった小説たちは、ここでしか出会えない肌触りをもっています。 友達ではない、どのようにもカテゴライズできない3人のシスターフッドが、kaninはいつも気になり続けています。
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新刊『戻れないけど、生きるのだ 男らしさのゆくえ』(清田隆之(桃山商事)著)
¥2,090
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フェミニズムから受け取った重たい宿題。これからの〈俺たち〉へ。 男らしさや男性性にまつわる当事者研究として各メディアで話題となった『さよなら、俺たち』に続く最新ジェンダー・エッセイ集。ジェンダーの先にある人間の生き方、幸福を探求する。 人生の価値は、人生の豊かさは、どれだけ何かに心を揺さぶられたかでおそらく決まる。ジェンダーとは生き方や在り方に直結する問題で、私たちの言動や感受性のOS(オペレーション・システム)として機能しているものだ。そこに変化を加えようとすれば、当然ながらいろんなところがギリギリ軋む。そのストレスや不快感はバカにならず、反動的なエネルギーが生じたって不思議ではない。だからこそ思う。俺たちは頭で考えてるだけでは変われない。そのためには何かに圧倒され、言葉を失い、放心状態になるような体験を重ねることが重要で、内省も責任も、ケアも覚悟も、抵抗も希望も、きっとそういう時間から生まれるはずだ。もちろん本やドラマだけじゃない。恋愛にも、子育てにも、仕事にも、旅にも、生活にも、友達とのお茶にも、そんな感動は宿っている。「昔のほうがよかった」「ずいぶん息苦しい時代になった」「あの頃に帰りたい」って気持ちは誰の中にもあると思うけど、進んでしまった時間を、変化してしまったものを、元に戻すことはもうできない。それでも毎日は続くし、何かに心を震わせながら生きていくことは全然できる。さよならした時間に戻ることはできないけれど、男らしさの危機が叫ばれるこの時代を、俺たちはこれからも生きるのだ。 (「戻れないけど、生きるのだ」)
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ZINE『FROM THE HELL MAGAZINE volume.3』ayano 著
¥1,100
新卒一ヶ月で会社を辞めて無職無一文になってしまい実家に戻るか……と思った矢先、親と接すると死にたくなるようになってしまった私が絶望しながら自分を立て直そうとする日々を2024年6月〜11月までの日記とエッセイで綴っています。 以下抜粋✍️------ やらかしたなって思った時、母はなにか言う代わりに私の好きな料理をたくさん作る。 餃子でもモロヘイヤでもジャガイモとニラと卵の味噌汁でも、なんでもいい。私の好きなものはいっぱいあるし、その季節ごとの私の好きなものを作って、なんとか機嫌を取ってとりなそうとする。 言葉にしろよ、と思う。 察するにも限度があるし、それって甘えだと思う。察してあげない。許してない。 でも一緒に住んでると「生活」を続けるしかなくて、かたくなな態度をとり続けることなんて出来ないから、いつのまにか「許された」と都合のいい解釈を向こうがしてくる。「許した」ことになってて。 傷が適切に修復されないまま歪な形で塞がって開いてを繰り返している。 ---
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ZINE『CINEMA TALK Vol.6』(亀石みゆき著)
¥880
イラストレーターの亀石みゆきさんによるZINE『CINEMA TALK』第6弾。特集は「学校と映画」。
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新刊『「ふつう」の私たちが、誰かの人権を奪うとき』( チェ・ウンスク著・金みんじょん訳)
¥2,420
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声なき声に耳を傾ける30の物語 「悔しいです。助けてください」。人権調査官の著者が見た、差別や冤罪、性暴力、拷問事件の裏側。 心揺さぶるノンフィクション。
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新刊『サフラジェットの病院』(ウェンディ・ムーア著、勝田さよ訳)
¥5,280
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1914年、第一次世界大戦が勃発すると、サフラジェット(戦闘的女性参政権運動家)であり医師である二人の女性がフランスへと旅立った。ルイザ・ギャレット・アンダーソンとフローラ・マレー――二人は、大戦を女性にも男性と同等の能力があることを示す好機ととらえ、女性だけの医療部隊を組織して海を渡ったのである。 二人はフランスで見事に病院を運営し、多くの負傷兵を治療してみせる。その手腕を見込んだイギリス陸軍省は、二人にロンドンで女性のみの病院を開設・運営するよう要請した。1915年、エンデルストリート陸軍病院の誕生である。 見たこともないような戦傷、戦場から持ち込まれるさまざまな感染症、迫りくる史上最悪のインフルエンザ……。そのいずれにも果敢に立ち向かい、200人におよぶ女性たちが昼夜を問わず戦いつづけたエンデルストリート陸軍病院は、多くの傷病兵を救い、「ロンドン最高の病院」と称賛されるまでになるのである。 膨大な資料をもとに、二人の指揮官をはじめ看護婦や用務員に至るまで何人もの女性スタッフの視点をまじえ、エンデルストリート陸軍病院の実像、そして女性の権利をめぐる戦いをつぶさに描く迫真のノンフィクション。
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新刊『コミック・ヘブンへようこそ』(パク・ソリョン著、チェ・サンホ絵、渡辺麻土香訳)
¥2,200
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韓国文学界の新鋭作家が放つ 傑作短編集 本書に登場するのは今日も何事もなく生きていくために奮闘する、私たちの周りの特別でない人たち。24時間営業の地下マンガ喫茶での夜勤中に絶体絶命の危機を経験し(「コミック・ヘブンへようこそ」)、がん患者がかつらを探しに行き(「秋夕目前」)、つらい毎日を送る売れない俳優に奇跡が起こり(「ほとんど永遠に近いレスリー・チャンの全盛期」)、兵役中のボーイフレンドを待つ女性たちが集まったインターネットコミュニティに没頭することもある(「IDはラバーシュー」)。 温かい視線とユーモアを交えながらSF、ホラー、コメディまで、韓国文学界の新鋭作家が放つ傑作短編集。
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新刊『編むことは力 ひび割れた世界のなかで、私たちの生をつなぎあわせる』(ロレッタ ナポリオーニ著、佐久間裕美子訳)
¥2,970
編み物は,フェミニズムや社会運動を支えるツールでもあった.フランス革命時のトリコテウス,アメリカ革命時のスピニング・ビーズ,大戦時のニッティング・スパイ,トランプ政権時のプッシーハット・プロジェクト…….個人と政治,愛と経済を結びつけ,社会を幾度となく編み直してきたパワーの歴史をたどるエッセイ.
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新刊『母は不幸しか語らない 母・娘・祖母の共存』(信田さよ子著)
¥946
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高齢化する母親、娘としての団塊女性。老いることで娘を引き寄せる母に娘はどう備えればいいのか。母娘問題の第一人者による力作。文庫化に伴い、新章「高齢化する母と娘たち」を加筆し、水上文氏による解説を新たに追加した。
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新刊『教育にひそむジェンダー』(中野円佳著)
¥946
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大人は何ができるのか? 「与えられる性差」の悪影響と、起きている前向きな変化。 理想(多様性奨励)と現実(根強いバイアス)のギャップが大きすぎる! 学校・家庭・メディアで与えられる「らしさ」の何が問題か。 赤ちゃんから幼児、小学生、中高生、大学生まで、育児や教育を通して子どもたちに与えられるジェンダーイメージについて、教育社会学の知見や著者自身の子育て経験を踏まえて検証・考察する。 母性愛神話、マイクロアグレッション、性教育、別学か共学か、性的同意、女性の透明化・商品化……語りにくいが大事な問いに正面から挑む。
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新刊『K-POPはなぜマイノリティを惹きつけるのか』(ヨン・ヘウォン著、キム・セヨン/キム・ミンジョン/パク・キョンヒ訳)
¥2,640
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ファンダム、推し活、BL、ジェンダー……。世界中を席巻するK-POPの魅力を、「クィア」という切り口で読み解く画期的評論集。
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新刊『韓国、男子――その困難さの感情史』(チェ・テソプ原著、小山内園子・すんみ訳)
¥3,300
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「男」は理不尽な観念だ。ジェンダー間の格差・分断・差別の歴史の中で、男性は「男」であるがゆえに抑圧する主体だった。他方、「男なら…」という期待は、当事者に「失敗と挫折でがんじがらめ」の内的経験をもたらしてもきた。日本においても然り。だが韓国では、この問題を感情史的アプローチで探究する試みがいち早く登場した。 韓国ドラマの男たちが<おんな子どもを守る強い男>の類型を引きずり続けるのはなぜだろう? フェミニズムへの関心の高い国で、なぜ若者がバックラッシュの政策を支持するのか? その背景にある男性性の問題、すなわち「韓国男子」のこじれの源を、本書は近現代史上の事象や流行語を手がかりに辿る。「男子(ナムジャ)」の苦難や煩悶が、非‐男性への抑圧と表裏をなしながら、いかにして社会を構成する人々全体の生きづらさに与ってきたか。朝鮮王朝時代、植民地化、南北分断と軍政、民主化、新自由主義化といった局面に応じて、男性性をめぐる新たな困難と、そこから噴き出る抑圧と暴力の構図が繰り返し出現した。終盤では、兵役が生む軋轢や、オンラインで拡散する苛烈なミソジニーとバックラッシュに揺れる2000年以降の社会の様相を見る。 「このような作業が必要な理由は、まず理解するためだ。」今日の韓国の人々の心性を理解するための重要な知見と示唆に溢れた論考であるとともに、日本における同じ問題を合わせ鏡で見るような書だ。
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新刊『現代思想 2024年12月号 田中美津とウーマンリブの時代』
¥1,760
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次代につなぐ「解放」の思想と実践 1970年に誕生し、日本のフェミニズムに多大な影響を与えたウーマンリブ。とりわけその「旗手」として知られる田中美津の遺した言葉は、記念碑的名著『いのちの女たちへ』をはじめ、世代を超えていまなお私たちの心を揺さぶってやまない。本特集ではその活動の軌跡を辿り思想の全貌に迫るとともに、日本のリブの多彩なありようを描き出す。 line2.gif [目次] 特集*田中美津とウーマンリブの時代 【こだまする肉声】 リブセンと田中さんと / 米津知子 表象になることを拒み続ける / 信田さよ子 ところがなんと美津さんは……?! / 鶴田桃エ 美津さんのこと / 脇坂真弥 【波間を照らす灯】 リブかフェミニズムか? / 上野千鶴子 日本の「ウーマンリブ」と田中美津――第二波フェミニズムの視点から / 江原由美子 田中美津という存在――男性社会における「制度化の罠」とフェミニストの自己嫌悪 / 海妻径子 【手渡されたものは】 言文一致体のリブ、あるいは一九七二年のバッド・フェミニスト / 水無田気流 リーンイン・フェミニズム批判と田中美津の〈どこにもいない女〉 / 菊地夏野 ウーマン・リブの思想、フェミニズムの言葉――田中美津を再読する / 鈴木彩加 【受けとめ、引き受けなおす】 田中美津の哲学――「とり乱し」と「出会い」 / 森岡正博 ウーマン・リブの身体論とその限界――田中美津の健康本を中心に / 橋迫瑞穂 五〇年前の#MeToo / 住本麻子 【いくつもの声とともに】 とり乱しの不/可能性――森崎和江とウーマン・リブ─田中美津の交わり、あるいはすれ違いについて / 大畑凜 〈東京こむうぬ〉の挫折を捉える視角――総括と評価との接合から見る / 村上潔 〝共に闘わん!〞――ウーマンリブにおける生理用品無料設置要求運動の活動と思想 / 柳原恵 『すばらしい女たち』にみる日本のレズビアン・フェミニズムの展開――ウーマン・リブとの関係に焦点をあてて / 杉浦郁子 恥を掻いてでも伝えたい――桐野夏生『オパールの炎』をめぐって / 内藤千珠子 【「私たちは忘れない」】 「リブ新宿センター」の資料を残す / リブ新宿センター資料保存会 【連載●社会は生きている●第二八回】 社会と自我 4――経験と記憶 / 山下祐介 【連載●現代日本哲学史試論●第一二回】 現代日本哲学史におけるふたつの論戦――永井と小泉、野家と高橋 / 山口尚 【研究手帖】 巻き込まれた哲学 / 佐々木晃也
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新刊『傷ついた世界の歩き方 イラン縦断記』フランソワ=アンリ・デゼラブル 著 森晶羽 訳
¥2,970
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フェミニズムを目撃する新しい紀行文学 「女性、命、自由!」デモの叫びが響くテヘランで、ニコラ・ブーヴィエの名著をたどり直す冒険が始まる──。 『世界の使い方』は〈僕〉にとって聖典のような存在だ。彼が旅した景色を自分で確かめるのが長年の夢だった。パリからテヘランに向かう飛行機では、一睡もできなかった。携帯電話にフランス外務省からの着信があり、イランで監禁される危険性を告げられていたからだ。 22歳のクルド人女性が、「不適切な服装」を理由に道徳警察に逮捕され殺害された……マフサ・アミニ事件をきっかけに、イラン全土で抗議運動が起きていた。そのデモ活動に参加した、同じくZ世代で16歳のニカ・シャカラミも被害に遭う。女性たちが髪を風になびかせながら抑圧に立ち向かう姿を目撃し、〈僕〉は、イランの過酷な現実を突きつけられる。砂漠が広がる大地の上、「死者の背後では千の心臓が鼓動する」。 テヘランからエスファハーン、ペルセポリスを経てザーヘダーン、サッゲズに至る縦断記は、傷ついた世界を生きる者のため「世界の傷口」に命がけでペンを差し入れる新しい紀行文学。アカデミー・フランセーズ賞受賞の作家の日本デビュー作。
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新刊『「ふつうのLGBT」像に抗して 「なじめなさ」「なじんだつもり」から考える』森山至貴 著
¥2,200
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「もうLGBTなんてふつう」 って言っておけばいいと思ってない? 「ゲイコミュニティ」になじめないゲイという立場に留まることから見えてくる、うわべだけのセクシュアルマイノリティ理解を脱するための処方箋。 line2.gif [目次] Ⅰ なじめない私 第1章 居場所がしんどい、現場がこわい 1 問いとしての「エスノグラフィでなさ」 2 エスノグラファーは「あとがき」に何を書くのか? 3 裏返しのヒロイズム 4 懸命にゲイにならない 5 エスノグラフィでもよかった、かもしれない 第2章 「二丁目に捨てるゴミ無し」と人は言うけれど、 1 並立する複数の「イケメン」 2 あなた好みではないけれど 3 「専」の思想 4 拒絶を包摂する 5 選べる人、とその他大勢 6 ゆるやかな滑落 第3章 ないことにされる、でもあってほしくない――「ゲイの男性性」をめぐって 1 「の」は「も」でしかないのか? 2 「ゲイの男性性」=「従属的男性性」? 3 バトラーとセジウィック 4 「ホモズ」から「イカホモ」へ 5 女の男性性 6 「ゲイの男性性」が必要、なのか? 第4章 「LGBT」が「活用」されれば満足ですか? 1 現在性と歴史性 2 ネオリベラリズムへの取り込み 3 ネオリベラリズムとは何か 4 構造的差別を腑分けする 5 潜勢力を汲み尽くす Ⅱ なじんだつもりのあなた 第5章 「最近はLGBTをテレビや映画でよく見かけるし、時代は変わったよね」 1 「ブーム」という歴史認識 2 「LGBT」≠セクシュアルマイノリティ 3 都合のよい小道具 4 描く側/描かれる側 5 「リアルなLGBT像」 6 社会的カテゴリー 7 社会反映論 8 で、本当に時代は変わったの? 第6章 「どんな見た目でもいいじゃない、LGBTの人たちみたいに」 1 「多様な性を生きる人々の見た目は多様」? 2 性別二元論の構図 3 「らしさ」をめぐる苦闘 4 「選択」の焦点 5 身体と装いの二分法 6 「見え」への還元に基づく寛容 7 見て見ぬふりに抗して 第7章 笑っても地獄、笑わなくても地獄 1 笑えない下ネタは、それでものさばる 2 下ネタペンスルール 3 真面目さは封じられる 4 消極的な共謀 5 「われわれ」と「あっち側」 6 笑わないのは織り込み済み 7 ネガ下ネタ 8 向こう岸に泳いでいかない 第8章 「何に困っているのか教えてください」 1 聞く気に満ち溢れたマジョリティ 2 私はあなたの教師ではない 3 シーライオニング 4 積極的同意 5 (望むとおりには)聞こえません 第9章 「今度はインターセクショナリティが流行ってるんだって?」 1 「流行」を正しく後押しするために 2 方針として? 性質として? 3 誤解と曲解に応答する 4 「新しい言葉」に賭けてみる おわりに
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新刊『女たちがつくってきたお酒の歴史』マロリー・オメーラ 著 椰野みさと 訳
¥3,850
SOLD OUT
古代からず~っと、世界のいろんなところで、 お酒とお酒の文化は、女性たちがはぐくみ発展させてきたのです。 人間の歴史はいつでも「酒」とともにあった。あまり知られていないことですが、じつはその「酒」はいつの時代でも「女性」とともにあったのです。 発酵食品である「酒」は、飲料できる水もなく栄養事情の厳しい古代から、「食料」のひとつとして世界各地で女たちがつくってきました。古代メソポタミアでは酒の醸造は女たちの仕事でした。そして酒は進化していきます。中世の修道女はホップを加えたビールを生み出し、女性錬金術師が蒸留の技術を見出しています。世界のいたるところで、女たちが酒の製法を守り伝え、その愉しみ方もどんどん広め、豊かな飲酒文化をはぐくんできました。 ところが、酒と飲酒文化が発展し女性の存在感が増して経済力を生み出すようになると、男たちが取り上げて女たちを排除しようとする。中世では酒をつくり愉しむ女たちに「魔女」のイメージがかぶせられたといいます。でも、繰り返されるあの手この手の抑圧を闘い抜いて活躍した女傑たちはつねに存在していたのです。 古代から中世、近世、現代、そして21世紀の現在にいたるまで、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アメリカ大陸、アジア、そして日本も含めた「女と酒」の知られざる世界史を、時系列に沿ってキーパーソンとなった女性たちの活躍を中心に、豊かなエピソードと軽快な辛口ユーモア満載でたどったユニークな一冊です。
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ZINE『マッチングアプリを読む』針山 著
¥600
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中年女性がマッチングアプリをひたすらスワイプし、プロフィールを読み、メッセージのやりとりをした、どこにもいかない誰とも会わない出会わない、デスクリサーチのマッチングアプリの解説の書! 内容はマチアプでのエピソード、わたしが見つけた厳選プロフィール、オススメのマチアプ本などなど。ゲストは同居人ナナオさんです。
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ZINE『QI パートナーシップ読本』石渡紀美 著
¥1,000
この本は「パートナーシップ読本」というサブタイトルがついてはいますが、夫婦円満の秘訣とか、そういうことを書いた本ではありません。 パートナーシップについて、渦中の人が、また別の渦中の人や元渦中の人に話を聴いて、本にしました。 コンテンツは、詩、インタビュー、エッセイ、イラストなど。 パートナーシップを別角度から見直してみたい方。 他人のパートナーシップをのぞいてみたい方。 「この人じゃないかも」と一度でも思ったことのある方。 今のパートナーシップを進化させたい方。 ぜひ、読んでみてください! A5サイズ、38ページのかわいいzineです。 イラスト:はんこのこまち レイアウト:かわかみなおこ 発行人:石渡紀美
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新刊『おばあちゃんのガールフレンド』台湾同志ホットライン協会 著 小島あつ子 訳
¥2,750
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次世代にバトンを繋ぐ 17名のレズビアンたちの声 本書は、55歳から83歳(インタビュー当時)までの年齢層、社会階層、職業、生活地域の異なるレズビアン17名へのインタビューをまとめたものである。 台湾では2019年に同性婚が合法化される過程で、多くの当事者がカミングアウトし、可視化された。教育現場でもジェンダー平等教育が進められ、若い当事者の意識や周囲の環境には著しい変化が見られる。だが、55歳以上の中高年の当事者は未だに声を上げにくく、彼ら彼女らに対するイメージも固定化されがちであった。LGBTQへの理解が不十分で、嫌悪感情も根強かった時代に不幸で孤独な日々を過ごしていたのではないかと考えられていたのである。だが実際、本書に登場する17名のレズビアンを見ると、著名な歌手から初期のレズビアン運動をリードした教員、結婚して子供のいる人、アメリカや日本で生活した人まで実に様々で、困難な時代をたくましく生きぬき、多彩な人生を送ってきたことがわかる。彼女たちの存在が次の世代にバトンを渡したことは確かだ。 インタビューを文章にまとめたのは、ホットライン協会のメンバーやボランティア、ライター、大学院生などで、レズビアンだけでなくゲイやバイセクシュアルも参加している。「序文」も充実しており、これまで知られていなかったレズビアン運動史の前史を明らかにした功績は大きい。 日本でもLGBTQというと、声を上げやすいのは若者世代であり、青少年支援の団体も広がっているが、55歳以上の当事者の存在は見えにくい。だからこそ、本書はクローゼットから出づらい中高年のレズビアンに連帯のメッセージを届け、この世代ならではの課題を共有することができるのではないだろうか。