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新刊『月曜か火曜』(ヴァージニア・ウルフ 著 片山亜紀 訳)
¥2,200
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永遠のフェミニスト作家、ヴァージニア・ウルフが 自分で編んだ唯一の短編小説集。 彼女の真摯な「叫び声」を、100年後の今そのまま読む。 ウルフの最初の短編集を、1921年刊行当時のまま、姉ヴァネッサ・ベルの版画5点とともに完全収録。最良のガイドとなる、翻訳者の片山亜紀による詳細な注・訳者解説付。 【収録作】 ゴースト・ストーリー「幽霊たちの家」 フェミニズム冒険活劇「ある協会」 都市のある一日を描く「月曜か火曜」 その後の長編に連なるメタフィクション「書かれなかった小説」 音楽のスケッチ「弦楽四重奏」と色彩のステッチ「青と緑」 草花と人々とカタツムリのコラージュ「キュー植物園」 フェミニズム小説であり評論でもある傑作「壁のしみ」 ――ウルフの原点であり、その後の長編にも連なる真摯で切実な全8編。 学識豊かな男たちなんて、魔女や隠遁者、すなわち洞窟や森でうずくまって薬草を煎じ、トガリネズミを尋問し、星々の言葉を書きつけていた者たちの末裔でしかないのでは?(「壁のしみ」より)
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新刊『ジェンダー・クィア 私として生きてきた日々』(マイア・コベイブ著 小林美香 訳)
¥3,520
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クィア、ノンバイナリーのコミック作家マイア・コベイブの自叙伝。 自身の生い立ち。幼少期から思春期で過ごした環境、そして、青年期にかけてクィアをテーマにした音楽や漫画、ファンタジー作品と出会い、自身の性のあり方に向き合い出すことで、生まれた、気づき、葛藤、戸惑いを丁寧に描く。 ひとりの人間の、ありのままの記録。 成長の過程で経験する身体の変化や、家族や身近な人たちとの関わり合いや、多様なジェンダーのあり方の実践する人たちとの対話を重ねていく中で、自らのジェンダーやセクシュアリティのあり方をどのように表現したら良いのかを模索し、「彼」および「彼女」の二元論に巻き込まれてしまう人称代名詞に対して違和感を抱き、「ノンバイナリー ・ジェンダー」というジェンダー自認を持つにいたっています。 マイアにとって初の長編作品となる本作は、ノンバイナリー ・ジェンダーとして生きる人の等身大の姿と経験を映し出しており、性別二元論の枠組みを窮屈に感じる人、社会の中で強制されるジェンダー規範に対して違和感を抱く人、自分自身のあり方を偽らずに生きたいと願う人の心に共鳴する要素に充ちています。 2020年 アメリカ図書館協会 アレックス賞受賞 2020年 ストーンウォール図書賞名誉賞(フィクション部門)受賞
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新刊『セクシュアリティの歴史』(ジェフリー・ウィークス著 赤川学 監訳 武内今日子 訳 服部恵典 訳 藤本篤二郎 訳)
¥1,540
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性の歴史とは何か。それはいかに書かれ、何を語ってきたか。誕生と変遷を簡潔に記す。概念と歴史実践の双方に焦点をあてた、第一人者の集大成。
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新刊『ソヨンドン物語』(チョ・ナムジュ 著 古川綾子 訳)
¥1,870
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ベストセラー『82年生まれ、キム・ジヨン』著者の邦訳最新作。マンションを舞台にした連作小説。 資産価値にこだわる者の果てしない欲望と、持たざる者の希望。
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新刊『フェミニズム』(竹村和子著)
¥1,309
最良のフェミニズム入門であり、男/女のカテゴリーを徹底的に問う名著を文庫化。性差の虚構性を暴き、身体から未来を展望する。 フェミニズムとは、女の解放を意図しながら、「女」と位置付けられている者以外にフェミニズムを開いていくこと──最良の入門書であるとともに、男/女のカテゴリーを徹底的に解析する本書は、性差の虚構性を暴き、この身体から未来を展望する可能性を示す。齋藤純一氏との『思想』対談を付して文庫化。(解説=岡野八代)
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新刊『世界8月号』
¥1,045
【特集1】戦争をとめる 南アフリカによる国際司法裁判所へのイスラエル提訴。国際刑事裁判所による、ロシアやイスラエル、ハマスの指導者への逮捕状請求。 ウクライナとガザ、ふたつの戦争の出口がいまだ見えないなか、大国に依存せず、正義を手繰り寄せようとする動きがある。 第二次大戦後の「国際秩序」形成をリードしてきたアメリカの覇権の凋落は著しい。国連安保理は、その二重基準が暴かれる場となった。 アメリカの傘のもと戦後を歩んできた日本は、平和の実現に向けた新たな動向にどう関与するのか? 世界史を俯瞰し、考える。 【特集2】看取りのあとで 高齢化の急速な進展・人口減が進む日本社会。人々の意識やライフスタイルの変化、デジタル技術の浸透、コロナ禍によるかかわりの変容を経て、看取りや葬送は多様化しつつある。 一方、孤立死や無縁遺体の増加からは看取りをめぐる社会的つながりや制度といった「受け皿」の弱さが見えてくる。 わたしたちはどう看取り、看取られたいのか。死をめぐる社会状況、そして人々の死生観から問う。
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新刊『データから読む 都道府県別ジェンダー・ギャップ』(共同通信社会部ジェンダー取材班 編)
¥748
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世界経済フォーラムが公表する男女平等度の指標で、日本はG7最下位、世界でも最低レベルが続く。根本原因を地域から探り、底上げできないか――。フォーラムに準じた手法で、47都道府県ごとに分析し、政治、行政、教育、経済の4分野で強みや課題を可視化した。データや現場取材から誰もが生きやすい社会へのヒントを示す。
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新本『おしゃべりから始める私たちのジェンダー入門』(清田隆之著)
¥1,925
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あのとき悩んだあのことは、全部ジェンダーの問題だったのかも・・?! 非モテ男性たちのぼやき、仮性包茎に『うっせぇわ』、『おかあさんといっしょ』や母親からの過干渉、ぼる塾、阿佐ヶ谷姉妹のお笑い、ZARDに朝ドラの男性たち、パワハラ、新興宗教、ルッキズム…… ジェンダーを「自分事」として考えるために。 共同通信配信の好評エッセイ「清田隆之の恋バナ生活時評」を大幅加筆。より正直に、言葉の密度高く書籍化。 日々を暮らす中で感じたモヤモヤを、誰かと話しながら言語化していく営みこそ、ジェンダーという巨大にしてつかみどころがなく、それでいて根源的で影響力も計り知れない問題に向き合うためのきっかけになるのではないか。私というミクロの世界と、社会というマクロの世界は、どこかで確実につながっている。――「まえがき」
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新刊『性のモヤモヤをひっくり返す!』(ちゃぶ台返し女子アクション著、染矢明日香 監)
¥2,420
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心と体から一歩進んだ、 私とあなたと社会に関わる 「性」のはなし 〈1 性の多様性〉 1 性的指向って何? ・人を好きになるってどういうことだろう? 2 性自認ってなに? ・目の前にいる人の性別、決めつけてない? 3 身体的性(DSDs) ・女の子も男の子も、体はいろいろ 4 性的マイノリティに対する偏見と差別 ・無意識のうちに差別をしないために 〈2 ジェンダーに基づくあなたらしさ?〉 5 社会が勝手に決めちゃった、 ・よい見た目」の基準 ・見た目に正解なんてない 6 ジェンダーバイアスについて知ろう ・女子の方が料理が上手って、本当? 7 性差別 ・「性別に基づく差」、当たり前のこと? 〈3 コミュニケーション〉 8 対等な関係ってなに? ・私たちを取り巻くさまざまな力関係 9 相手も自分も大切にするコミュニケーション ・自分も相手も傷つけないために 10 性的同意 ・雰囲気よりも大切なもの 11 カミングアウトする自由、しない自由 ・自分の性、いつ、誰に、どのように伝える? 12 アウティング ・秘密は勝手に言わないで 13 親しいパートナー間の暴力 ・「一心同体」に潜む罠 14 セルフ・コンパッション ・自分を大切にするってどういうこと? 〈4 バウンダリー〉 15 バウンダリーと性的自己決定権 ・自分と他人の見えない境界線 16 あなたと私のバウンダリー ・安心安全な関係を築くカギ 〈5 性と暴力〉 17 性暴力って何だろう? ・遊び…? 誰かをイヤな気持ちにさせていたとしたら 18 被害にあったら ・何ができる?どうしたらいい? 19 身近な人が被害にあったら ・何ができる? 何をやってはいけない? 20 誰かを傷つけてしまったら ・相手を傷つけない言動を知る 21 第三者介入 ・性暴力を防ぐために、みんなでできること 22 性暴力と法律 ・他人事じゃない、性犯罪に関する法律 〈6 情報と社会〉 23 正しい性の知識を得るには ・セックスについて知りたいとき 24 LGBTと法律 ・すべての人に結婚の自由を! 25 ジェンダーと司法 ・法律や司法は男女平等じゃないの? 26 規則・法律は変えられる ・社会のルールを決めるのは誰? 27 この社会をよりよくするために ・世界を変えていけるのは、私たちだ!
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新刊『家族、この不条理な脚本』(キム・ジへ著、尹怡景 訳)
¥1,980
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LGBTの権利や性教育を認めれば「家族が崩壊」する?私たちを無意識に拘束する「健全」な家族という虚像が作りだす抑圧や差別、排除を可視化する。日韓累計25万部『差別はたいてい悪意のない人がする』著者待望の第二作。
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新刊『#生涯子供なし なぜ日本は世界一、子供を持たない人が多いのか』(福山絵里子著)
¥990
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《「#生涯子供なし」…なぜ日本は無子化・少子化のトップランナーとなったのか。SNS上で大きな反響を呼んだ特報を起点にその背景へ迫る。》 ・無子化=少子化とは言い切れない? ・そもそもセックスしたくない? ・ハッシュタグ「#生涯子供なし」にあふれた声とは? ・高齢者の4人に1人が賃貸住宅入居を拒否される? ・「子供を望まない」3割の無子志向集団 ・出産すれば退職……産めなかった時代の働き方 〇「生涯子供なし、日本突出 50歳の女性の27%」 経済協力開発機構(OECD)が発表したデータベースによれば、1970年に生まれた女性の50歳時点の無子率を比べると、日本は27%と先進国で最も高い。このことを報道した日本経済新聞の記事はSNS上で大きな反響を呼び、ハッシュタグ「#生涯無子」「#生涯子供なし」を添えてさまざまな声があふれ出した。 ○本書ではこの記事を起点にし、日本に未曽有の「無子化」「少子化」が到来した複雑な社会背景について、女性と子どもをとりまく歴史的経緯、さらに海外での「独身税」をはじめとした最新のデータや議論などにも触れ、私たちが今後どのような社会を構築していくべきかを検討していく。 〇本書の特筆すべき点のひとつとして、「無子化」「少子化」を語る際にとりこぼされがちな個々人の視点を丁寧に汲み取ることも試みていることが挙げられる。無子化を「問題」として扱うことも慎重に問い直しながら、「問題」として取り組むことをしなければ、子供を持たない人の増加の背景にある社会的な構造を見落とす可能性があると筆者は警鐘を鳴らす。 子供の有無にかかわらず、現代の少子化問題に疑問を持つ方々に読んでいただきたい1冊。
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新刊『アダルトチルドレンの教科書 回復のメタメソッド』(横道誠著)
¥1,870
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親による虐待、発達障害、宗教2世、PTSD……多重当事者だからこそ書けた、物語形式によるアダルトチルドレンの回復メソッド。当事者研究、オープンダイアローグ的対話実践で、自分なりのメソッドを発見してください。 依存症、精神疾患、貧困、DVなど、さまざまな事情による機能不全家庭で育った人のために書かれた、回復メソッドの教科書。アダルトチルドレン(AC)の困り事は多様で、一般的な処方箋だけでは対応しきれない。多様な出方をするACの事例にあわせて、当事者自身が回復メソッドを発見する必要がある。それがメタメソッドの考え方。当事者研究とオープンダイアローグ的手法により、数多くの対話型自助グループを主宰する著者の経験知が詰まった、物語形式で語る、アダルトチルドレンの回復指南書。アダルトチルドレン関連の文学・マンガ・映画作品についてのコラムも収録。
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新刊『性差別を克服する実践のコミュニティ――カナダ・ケベック州のフェミニズムに学ぶ』(矢内琴江著)
¥3,960
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性差別を撤廃するための知は、他者とともに考え、展開する実践の中で生み出される。では、そのような実践はどうすれば創り出せるのか? カナダのケベック州において、フェミニズム運動の流れを受け継ぎ誕生した2つのコミュニティの記録からは、意識化、実践、ネットワーク、インターセクショナリティがキーワードとして浮かび上がる。差別構造を変革していく実践の学習構造を分析した一冊。
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新刊『ことばが変われば社会が変わる』(中村桃子著)
¥968
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ことばと社会のこんがらがった相互関係をのぞきこみ、 私たちがもつ「言語観」を明らかにし、変化をうながす。 ことばは社会の見方や価値観をゆるがす一方で、 社会もまたことばの使われ方に影響を与えている。 新しいことばのインパクトとそれに対する抵抗や躊躇、 こんがらがった関係を事例とともにのぞきこみながら、 私たちがもつ隠れた意識を明らかにし、変化をうながす。 【内容のほんの一例】 ・ことばが社会を変化させるメカニズム ・ことばが変わることにはどの社会でも強い抵抗がある ・「伝統」や「習慣」をカラッと転換させるカタカナ語 ・「男になる、男にする」と「女になる、女にする」 ・なんでも略す日本人と「意味の漂白」 ・「ご主人・奥さま」?「夫さん・妻さん」? ――ひとの配偶者の呼び方がむずかしいのはなぜ? ・「正しい日本語を話したい」と考えてしまう私たち ・既存の価値観がすべてではない
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新刊『仕事文脈Vol.24』
¥1,100
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すべてのゆかいな仕事人のためのリトルマガジン『仕事文脈』、vol.24の特集は「「反戦」と仕事」「住まい、どうですか?」の2本。止まらないイスラエルによるパレスチナ侵攻のなか、戦争に抗い、考え、生きるためのさまざまな取り組みを集めました。特集2では、住まいという個人的なものも社会とは切り離せないことを検証しています。
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新刊『言えないことをしたのは誰?上』さいきまこ 著
¥2,090
ぜ生徒(子ども)に性加害する教師がいるのか? 中学の養護教諭・莉生(りお)のもとにかかってきた一本の電話。 「あなたの学校には時限爆弾が仕掛けられている」 いたずら電話だと思った莉生だったが、やがて電話主と出会い、 教師が生徒に性暴力をふるっていた事実を知ることに。 しかも、そのおぞましい行為は今も校内で続いていた……。 さらなる被害を食い止めるため、そして過去に被害を受けた人間を 地獄から救い出すため、莉生の孤独な闘いが始まる――! 大反響のスクールセクハラ(学校内の性暴力) を描く問題作、ついに単行本化! 【目次】 1話 疑惑 2話 爆弾 3話 教師 4話 犯人 5話 確証 6話 死角 7話 告白 8話 転落 9話 反撃 10話 目撃者 11話 密会 12話 新風 ◆解説 刑法性犯罪規定の改正・ 不同意性交等罪の導入で何が変わるか 伊藤和子 ◆巻末スペシャル対談 さいきまこ×斉藤章佳 なぜ生徒に性加害する教師がいるのか
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新刊『言えないことをしたのは誰?下』さいきまこ 著
¥2,090
「この本を、子どもたちの傍に置きたいと私は思う。 本書を真ん中において語り合い、社会を読み解きたい。 そうやって私たちは、性暴力のない社会にむかって さらに歩みを進めることができるだろう。」 上間陽子さんの解説より 「一日も早く、あの人の罪を暴かなければ……!」 性暴力の常習教師に、校内で孤立しながら立ち向かう莉生(りお)。 思いがけず彼の企みに綻びが生まれ、解決の糸口が掴めそうになる。 しかしそんな時、被害者の寄り添いに奔走する莉生自身にも 綻びが生じ始めてしまい……? 加害教師を追及し、被害者の思いを掬い上げることができるのか。 大反響のスクールセクハラ(学校内の性暴力) を描く問題作、堂々完結! 【目次】 13話 外海 14話 誤解 15話 破綻 16話 神話 17話 協力者 18話 餌食 19話 罠 20話 保身 21話 特別 22話 決心 23話 牽制 24話 理不尽 25話 願い ◆解説 『言えないことをしたのは誰?』を 真ん中に置いて語り合う 上間陽子
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新刊『家父長制はいらない 「仕事文脈」セレクション』
¥1,540
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格差、差別、バッシング、家族、戸籍……色んなひとが困っているけど、これって全部同じ問題=家父長制なんじゃないか? さまざまな角度から「仕事」を考えるリトルマガジン『仕事文脈』。近年掲載した記事の中からフェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティにまつわる文章を再編集。性差別的な問題の根幹にある、男性支配的な社会システムである家父長制を解体するための言葉を収録。
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新刊『パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章 鈴木啓之/児玉恵美 編著
¥2,200
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昨今混迷化するパレスチナ情勢を受け、パレスチナに暮らしている人々や故郷を追われた人々の現状、イスラエル国内の世論等、一元的な対立構造ではない多様な視点からパレスチナ問題がわかる別冊エリア・スタディーズが誕生。どのようにガザを支援しているのか、パレスチナ国内のカルチャーや商業活動等、現地の日常も活写したパレスチナ理解の決定版。
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『バッド・フェミニスト』ロクサーヌ・ゲイ著、野中モモ訳
¥800
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私はピンクの服も着たいし男性も好きなダメ・フェミニスト。でも、矛盾を抱えて完璧ではない自分や他人を受け入れ、分断を乗り越えて差別のない世界を夢見たい。多くの女性に勇気を与え、全米で大反響を巻き起こした批評=エッセイ集。 『青踏』を読んで女性運動を知り、社会に出た後妊娠・出産を経てフェミニズムに目覚めた店主Sですが、長いこと「私はフェミニストです」と言えずにいました。結婚しており(当時は)、占い大好き(石井ゆかりの星占いとしいたけ占いは必ずチェック)、ダメだと分かっちゃいるけどステレオタイプなものの見方をしてしまうし、開高健作品も好き。胸の開いた服も時には着たいし、真壁俊にぐっときてたし。体系だってフェミを勉強したわけでもないしな。 こんな私に、フェミニストを名乗る資格はないよね? と思っていたのですが、そんな気持ちがぐっと楽になったのはこの本を読んだから。完璧ではないけれどもフェミニズムを固く信じる「バッド・フェミニスト」を名乗ってもいい、と思わせてくれたからです。 Kaninでも、仕入れると必ず売れる人気エッセイ。読む人を力づけるものをたっぷり持つ本だと思います。
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新刊『その猫の名前は長い』イ・ジュヘ 著 牧野美加 訳
¥2,310
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見過ごされてきたけどよく知っている、中年女性の「ある感覚」を掬い取る短編集 「何がしきりにわたしたちを臆病者にさせるのだろう。わたしたちを絶えず孤立させ、ああはなりたくないと人に思わせ、軽蔑されやすい顔に変貌させ、何かを証明しなければと常にみずからを追い立てる。この病の名は何だろう。」(本文より) 子育てと家事の合間を縫って育んだ中年女性の友情に入る亀裂を描く「わたしたちが坡州に行くといつも天気が悪い」、妻の外見を愛し内面を見ない夫の視点で描く「夏風邪」、若くして家計を担い働く娘が先輩女性社員に抱く淡い恋心を描く「その猫の名前は長い」など、生活のリアリティが滲み出る繊細な物語9作品。 主婦をしながら英米文学の翻訳家となり、アドリエンヌ・リッチやエリザベス・ビショップらに影響を受け小説を書いた著者の初邦訳。牧野美加の美しい翻訳文、大阿久佳乃による英米文学作品と本書の関わりを解き明かす大充実の解説(20P)付。 海が隔てる隣同士の国に暮らすあなたはわたしじゃない、でも、あなたはわたしでもある。社会の常識や家父長制に押しつぶされる痛み、その中でだれかと視線を交わし手を取りあうことの心強さとありがたさ。確かな細部と繊細な記憶を積み重ね描かれる本書は、正気を保つのが難しい世界に生きるわたしたちのための1冊だと思う。 小山田浩子(小説家) 「わたしたち」は単純ではない。それどころか、差異を抑圧する危険性もはらむ。「わたしたち」にならなくては「あいだの差異」をなくすことはできないが、「内なる差異」を抑圧しないため、「内なる差異」を意識的に見つめることを怠ってはならない。リッチも、ビショップも、イ・ジュヘも私もそれぞれの「位置」をもつ。差異を探るため、そしてその上でなぜ「わたしたち」を「わたしたち」と呼べるのか、呼ばなければならないかを見極めるため、彼女たちを読まなくてはならず、知識以上のものに面と向かわなくてはならない。 大阿久佳乃(解説より)
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新刊『KAGUYA Planet No.2 特集 パレスチナ』
¥1,650
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SFレーベルKaguyaによるマガジン、KAGUYA Planet。No.2の特集は「パレスチナ」。 2023年10月7日以降、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への攻撃が激化しています。 日本でSFに携わるメディアとして果たすべき責任は何か。そう考えて、これまで日本にあまり届けられてこなかった、パレスチナのSFを紹介する特集を組みました。 特集では、パレスチナ人作家、パレスチナにルーツのある作家による、パレスチナを舞台にした小説を掲載している他、編集部による解説やテーマに関連したコラムを掲載しています。 また、売上の一部をUNRWAに寄付いたします。
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新刊『少女人身売買と性被害』長谷川まり子著
¥1,980
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新潮ドキュメント賞作家の集大成。 ネパールだけで、年間7千人もの女性がインドの性産業に人身売買されている。10代で見知らぬ男の相手をさせられる性被害の極致。生き地獄のような日々のなか、心身を病んでいく女性たちがいる。貧困と女性差別を背景とした被害は後を絶たず、コロナ後、被害者は増加傾向にある。認定NPOの代表として、取材者として30年近く問題に向き合ってきた著者が、長期間の取材をまとめた。日本・インド・ネパールの国際NPO・NGOの連携によって見えてきた、心と体に深刻な傷を負った女性たちの売春宿からの救出と回復へ向けたケア、被害予防の試みと必死に生き抜く女性たちの姿をルポ。第7回新潮ドキュメント賞受賞作『少女売買 インドに売られたネパールの少女たち』のその後と16年後に見えてきた、自立へ向けた希望の光を描く。
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新刊『娘が母を殺すには?』三宅香帆著
¥2,420
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「母」の呪いに、小説・漫画・ドラマ・映画等のフィクションはどう向き合ってきたのか?「母」との関係に悩むすべての「娘」たちに贈る、渾身の文芸評論! 「毒母」「呪い」「母がしんどい」「母が重い」――いまや社会現象となっている「母と娘の葛藤」は、フィクション作品の中でも繰り返し描かれ、その解法が探られてきた。 本書では、注目の若手批評家・三宅香帆の視点をもとに、「母と娘の物語」を描いた作品を分析し、「母娘問題」のひとつの「解」――「母殺し」の具体的方法を提示する。 「あまりに物騒なタイトルに、いささか驚いた人もいるかもしれないが、もちろん「母殺し」とは、物理的な殺人を意味するものではない。そうではなく、本書で主張したいのは、古来多くのフィクションが、息子の成熟の物語として「父殺し」を描いてきたように、娘もまた精神的な位相において「母殺し」をおこなう必要があるのではないか、ということだ。」――まえがきより 【本書で取り上げる作品一覧】 『イグアナの娘』『ポーの一族』『残酷な神が支配する』萩尾望都/『砂時計』芦原妃名子/『日出処の天子』山岸凉子/『イマジン』槇村さとる/『なんて素敵にジャパネスク』氷室冴子/『乳と卵』川上未映子/『爪と目』藤野可織/『吹上奇譚』『キッチン』『大川端奇譚』吉本ばなな/『銀の夜』角田光代/『凪のお暇』コナリミサト/『SPY×FAMILY』遠藤達哉/『Mother』『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』坂元裕二/『くるまの娘』宇佐見りん/『愛すべき娘たち』よしながふみ/『私ときどきレッサーパンダ』ドミー・シー/『娘について』キム・ヘジン/『肥満体恐怖症』『最愛の子ども』松浦理英子/『母という呪縛 娘という牢獄』齊藤彩